『星間商事株式会社社史編纂室』 読了 

2010, 03. 09 (Tue) 11:58

星間商事株式会社社史編纂室星間商事株式会社社史編纂室
(2009/07/11)
三浦 しをん

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(ストーリー)
川田幸代は星間商事株式会社 社史編纂室に勤めている。かつては企画部でバリバリ働いていたが、あることがきっかけで社史編纂室に異動になった。だが、趣味のBL系同人誌作りに支障は無く、それはそれでよしとしている。

薄暗い部屋に集う同僚は、それぞれワケがありそうな本間課長、矢田とみっこちゃん。部長にいたっては一度も顔を見せたことが無いので「幽霊部長」と呼ばれている。
会社設立60周年に間に合わなかった社史を今更ながら作ることになったのだが、星間商事の「黄金期」とも言える時代についてインタビューしようとすると、どうもOBたちはお茶を濁すばかりで・・・

「ショムニ」のような職場で繰り広げられる、社史のウラを探る話に同人誌オタク事情や幸代と恋人・洋平との関係が織り交ぜられて、ほどよいぬけ感で物語は進んでいきます。

(このあと少しネタばれあり)

☆☆☆☆☆☆☆☆

三浦しをんさんは自分の中では触れ幅の広い作家さんの印象なのですが(2,3冊しか読んだことがないけれど)、今回は”中道寄り”で読みやすい気がしました。
荻原 浩 さんの「神様からひと言」のサラリーマン小説のときのような読後感。
ただ『すっきりさわやか』・・・というよりは『ややまったりさわやか』と言う感じです(笑)

大人なら誰だっていくばくかの「折り合いをつけなくてはいけないもの」を抱えながら生きているんじゃないかな。
自分は社会人になってもしばらくはこれを理解できなくて相当周囲とぶつかっていたんだけど(爆)
よく言えばまっすぐ、悪く言えば融通が利かないというところか。
・・・でも正直今もあまり変わっていない気がする。

ここに出てくる人たちも、本質的には昔と同じものを抱えて生きている気がしました。
どこかまっすぐなままで、不器用で。
そんな人たちの日常の、どこか非日常な空気感を楽しみたい方にお勧めです。
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コメント

yuki

この本、この間図書館で、”新しい本コーナー”から中身を見ずに借りてきました。今度読みま~す^^

2010/03/11 (Thu) 13:12 | yuki | 編集 | 返信

TEX加藤

これ、年末に実家に帰った時に読みました。「神様からひと言」もそうですが、昔の椎名誠さんの小説とか、温かい雰囲気のサラリーマン小説が好きなんですよ。癒しになりますよね。この系統で何かオススメ本があったら是非教えてください。

2010/03/11 (Thu) 21:08 | TEX加藤 | 編集 | 返信

豆太

yukiさん、

yukiさん、こんにちは!
yukiさんも手に取られたのですね~、私も図書館で借りました^^
『風が強く吹いている』とはまた大分色合いが違いますが、やはりなかなかに上手い書き手さんだなぁ~、と思います。
読み終えられたら是非ご感想をお聞かせくださいね!

2010/03/11 (Thu) 22:02 | 豆太 | 編集 | 返信

豆太

TEX加藤さん、

TEXさん、こんにちは。
>これ、年末に実家に帰った時に読みました。
さ、さすがです! 最近読んだ「FREE」といい「禅」といい、TEXさんの後を追いかけているようだ…と思っていたのですが、こちらもそうだったとは(^_^;)
私はサラリーマン小説というとなぜか”世知辛さ”や”悲哀”をイメージしてしまいほとんど読まないのですが、こういう雰囲気だったら良いですよね。
今度お勧め本が見つかったら謹んで紹介させていただきます!

2010/03/11 (Thu) 22:04 | 豆太 | 編集 | 返信

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